京都の室町で創業280年の歴史をもつ工芸帯の老舗「誉田屋源兵衛」の新作浴衣地です。

織・染の高い技術を持ち、織物創作では代々受け継がれてきた技術とともに「革新」の精神をもって、業界に新風を巻き起こす作品を次々と発表しています。

高級帯のイメージが強い誉田屋ですが、近年は浴衣にも力を入れておられます。

妥協を許さない、こだわりの作品創りで知られる10代目「山口源兵衛」氏独自の感性が随所に盛り込まれた、芸術性の高い特選浴衣となっております。

黒の濃淡が作り出す流水のような奥行き。

ぼかし染めのある黒の地色に、ひらりと舞う大小の紅葉の葉と竹トンボのような二枚の羽をもつ種子の模様を描いた粋な印象の浴衣地です。

紅葉は黄色がかったグレーのぼかし染めや鹿の子絞り、金の縁取りなど多彩な手法で染め上げてあります。

紅葉といえば日本を代表する秋の美しい情景のひとつ。

色付いた紅葉が秋風に吹かれて川へと流れゆく様を個性的な配色で意匠化しており涼やかさを感じます。

生地は綿と麻との混紡で汗をかいてもサラッと肌に張り付きにくいのが特長です。

透き通るような凜とした雰囲気に暑さを忘れる、おすすめの一枚です。